フィリピン在住日本人から見て気になった東南アジアのニュースをピックアップ!
Jリーグのテレビ放送をもっと多くの人に見てもらいたいとの思いから、力を入れたのがASEAN各国のスター選手の獲得。その実現が、サッカー界のみならず、政治・経済の世界にも思わぬ効果をもたらすことになった。
元の記事を読む→ 【2014年01月14日:アドタイ】
昨シーズン、コンサドーレ札幌でプレイしたベトナム代表レコンビンが来シーズンはベトナムでプレイすることが昨年末ニュースになりました。
それまで、レコンビンがコンサドーレにいることやベトナムにプロのサッカーチームがあることどころか、ベトナム人がサッカーをするってことすら知らなかった僕なのですが。恥) このニュースは非常に興味深く読みました。
で、今回の元記事はレコンビン効果がどれほど広範囲に強く影響したかを紹介したものです。詳しくは元記事を読んでいただくとして、以下にリストアップしてみようと思います。
レコンビンの札幌入りが決まるとベトナムのメディアがトップ級の扱いで報じたそうです。そりゃまぁ、自国のトップ選手が東アジアのサッカー先進国である日本のプロチームにスカウトされたわけですからね。大きなニュースでしょう。
そしてレコンビンが札幌のホームスタジアムに登場すると、北海道在住のベトナム人がスタジアムに駆けつけ、日本のサポーターはたくさんのベトナム国旗を掲げてベトナム国歌を演奏したそうです。
そりゃレコンビンは大感激したでしょう。そしてこの光景がベトナムで報道され、ベトナム人の北海道に対する好感度が一気に上がったのです。札幌のサポーター、グッジョブ!
そんなか、昨年の10月に住友商事がコンサドーレとスポンサー契約を結び、ホームゲームにベトナム語の看板を出すことになりました。
住友商事はメディア事業や鉄鋼事業でベトナムとビジネスがあり、それにプラスの影響を見込んだのでしょう。
レコンビンが活躍するコンサドーレにベトナム人がプラスのイメージを持っている。そんなコンサドーレのゲームで自社の広告を出せば、ベトナム人の自社に対するイメージも向上してベトナムでのビジネスに有利に働く。レコンビンさまさまですね。
さらに昨年10月に安倍首相がベトナムの国家主席と会談したのですが、その会談の冒頭で安倍首相がレコンビンの日本での活躍を話題に持ちだしたそうです。
祖国の英雄の活躍を話題に出されて悪い気がするわけがありません。これで一気に場が和み、会談をスムーズに進めることにつながりました。下手な外交官よりよっぽど役に立ってます!
地方経済にも良い影響を与えています。11月中旬に北海道の政財界のキーマン約80人がベトナムを訪問し、新たなビジネス展開を発表するなどしたそうです。
この訪問について道庁の職員は、以前はタイに目が向いていたがレコンビンが来たことでベトナムに対する心理的な距離感が近くなったことが今回の訪問につながった、と語っています。
ということで、JリーグのしかもJ2にたった1人の選手が来たことがこれだけのプラスの影響を発揮するとは。かなりビックリですよね。
そういえば、浦和だったか鹿島だったかがインドネシアで選手スカウトの選抜会をするみたいなニュースもありました。東南アジアとJリーグ、これからも結び付きを強めて、第2、第3のレコンビンを生み出していただきたいと思います。
しかしなんでですかね。たくさんのJリーガーを生み出している韓国との関係がまるで好転しないのは。苦笑